金曜夜8時、俗にいうゴールデンタイムにＸチャンネルで始まる隠れたクイズ番組がある。
その名も「クイズDEガガーリン」。
毎週1位のパネラーには賞金1000ペグルが贈られる。しかし未だに何処の通貨か判明していない。
クイズの内容はなかなか難易度が高く、
先週の放送分で最も難しかったのは「現時点でのこの場における二酸化炭素の濃度を求めよ」であった。
今日も2人の司会者と5人のパネラーとともに番組は始まった。
司会者１「さーて本日もやってまいりました。全世界の全人類が待ち望む、クイズDEガガーリン！
それでは早速スタートしましょう、最初のテーマは【一般常識】です！」
司会者２「第1問！」
【問題】血液循環説を発表して近代生理学の基礎を気づいたのは誰？
山崎「いきなり守備範囲外だよ。」
田中「どう考えても一般常識じゃねぇし。」
藤原「専門知識NEEDNEEDNEED。」
鈴木「ハーヴェー。」
渡部「お前だけ何ちゃっかり答えてんだよ。」
司会者１「鈴木さん正解！100ポイント獲得です！」
鈴木はいきなりパネラー4人に囲まれ四面楚歌となった。
司会者２「それでは一般常識第3問です。」
【問題】スウェーデンの首都は？
ピンポーン
司会者１「田中さん早かった、どうぞ！」
田中「ストックホルムンバムンバ。」
ブー
司会者２「おしい、余計な文字が付いてます。それを削れば…。」
ピンポーン
司会者1「渡部さん、さあ答えは？」
渡部「ストッ。」
ブー
30分経過
ピンポーン
山崎「ストックホルム。」
チャラララ〜ン
司会者2「正解！遅すぎ！減点！失せろ！バカ！」
こいつは後に謹慎処分を受けることとなる。
現時点の各パネラーの得点
山崎：250、田中：0、藤原：100、鈴木：280、渡部：250sin78゜
司会者１「次のジャンルはスポーツ！それではいってみましょう。」
【問題】サッカーで警告を2回受けたときに出されるカードは？
ピンポーン
司会者２「これは簡単ですよね、藤原さんどうぞ！」
藤原「ブルーアイズホワイトドラゴン。」
ブー
藤原「攻撃力3000、守備力2500の幻のレアカード。」
ブー
ピンポーン
田中「レッドカード！」
チャラララ〜ン
司会者１「正解！80ポイント獲得です！」
司会者２「それでは2問目、野球からの出題です。」
【問題】2004年にシアトルマリナーズのイチローが塗り替えた大記録は？
ピンポーン
渡部「足のサイズ。」
ブー
そんなものが大リーグで記録されているはずがない。
ピンポーン
ブー
鈴木「まだ答えてないんだけど。」
司会者１「さあ、もう皆さんお手上げですか？」
ピンポーン
司会者２「はい、田中さん。」
田中「シーズン最多安打数だろ！知ってたし！」
なら答えろだし。
司会者２「正解です！270ポイント差し上げます！」
司会者１「しかしこの国の未来を支える資金として、7割を私がもらいます。」
田中「所得税かよ。」
累進課税制度も伴ったため、結果的に田中は20ポイントのみになった。
現時点の各パネラーの得点
山崎：380、田中：290、藤原：280、鈴木：420、渡部：15ｘ−7(ｘ≦20)
司会者１「現在のトップは鈴木さん！さあ残り2ジャンルでどう決着が付くのか！」
司会者２「それでは第3ジャンル、動物に関する問題です！」
【問題】哺乳類の中で飛ぶことができるのは、何の動物の仲間？
司会者１「これはちょっと難しいかもしれませんね、さあどうでしょう。」
ピンポーン
鈴木「チェホンマン。」
ブー
司会者２「こいつはもう一度間違えたら告訴ね。」
司会者１「わかった。」
ピンポーン
司会者１「パンダ。」
ブー
何故か司会者が答えてしかも間違えた。
司会者２「それではヒントを出しましょう！その動物は洞窟の中にいます。」
ピンポーン
山崎「分かった！あれだ、ほら、あのバサバサって、だからその、あー、つまりだな、えーと。」
ブー
ピンポーン
渡部「洞窟…だから、コウモリだ！」
司会者２「お見事！3ポイント獲得です！」
渡部「それだけ？」
司会者２「第5問、だんだん難しくなってきましたよ、それではどうぞ！」
【問題】今何時？
ピンポーン
藤原「8時27分！」
司会者１「正解！800ポイント獲得！」
渡部「動物関係ないし簡単すぎるし得点高すぎ。」
現時点の各パネラーの得点
山崎：450、田中：540、藤原：1250、鈴木：420、渡部：483.266940365…
司会者２「さあとうとう本日も大詰め！最後の問題は間違い探しです！」
司会者１「これから2つの似た映像が同時に流れます。2つの映像はそっくりに見えますが、
6ヶ所違う点があります。それを早押し形式で答えてもらうというものです！
ちなみに6つの間違いは、すべて得点が異なりますのでご注意を！」
司会者２「これから流れる映像のテーマは『冬休みの家庭』です！
テレビを観たり大掃除をしている家族の映像が流れます。
司会者１「さあ皆さん、準備はいいですね？…それではスタート！」
ピンポンピンポーン！
司会者１「おーっと、田中さんと渡部さんがほぼ同時に押されましたが
わずかに田中さん方が早かったようです！田中さんどうぞ！」
山崎「コタツの上にあるミカンの数が違う！」
田中＆渡部「てめー当てられてないだろ！」
山崎「えへへ。」
彼は番組終了後に楽屋裏で人生のピリオドを迎える。
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーン
司会者１「誰ですか！鳴らしすぎです！そんな鳴らさなくてもあててあげますから。」
藤原「悪い悪い、ちょっと手が滑ったよ。」
司会者２「まったく…それでは見つけた間違いをどうぞ！」
ピンポーン
彼もまた後に帰らぬ人となった。
ピンポーン
司会者２「鈴木さんどうぞ！」
鈴木「ごめん、間違えて押しちゃった。」
ドゴーン
彼の座席が突如爆発した。
ピンポーン
田中「わかったぞ！男の子の着ている服の柄が違う！」
ブー
司会者１「残念！あなたの人生はいつも不正解です！」
田中「何その意味不明かつ失礼極まりない返答。」
司会者２「山崎さんの着目している点は近いです！さあわかった方はいませんか？」
ピンポーン
山崎「そうか！男の子の着ている服の…買った場所が違う！」
司会者２「なんでそんなことがわかるんだよ。」
ピンポーン
渡部「実のところ、両方の映像に間違いは無い。」
司会者１＆２「正解！」
全員「まじかよ。」
放映中止。
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