面接

今日は「私立暗黒魔界デビルゴースト高等学校」の推薦入学試験の日。
この日実施するのは面接で、ここを第一志望にしている中学校3年生の「バッファロー本田」は、
緊張のあまりいつもの制服と間違えて水着で来てしまった。
本田は最初から4番目だった。

コンコン、ガラガラ
本田「失礼しました。」
面接官「いきなりのお帰りですか。」
本田「よろしくお願いします。」
面接官「では座って。」

面接官「ではお名前と学校名を言ってください。」
本田「はい、バッファロー本田です。ウツドン市立ミュウツー中学校3年D組です。」
面接官「バッファローというのに何か意味はあるんですか?」
本田「はい、とても深い意味があります。」
面接官「詳しく聞かせてください。」
本田「バッファロー。水牛、アメリカバイソンの異称。ウシ科バイソン属の哺乳類の総称で、ヨーロッパ…。」
減点5

面接官「この学校を志望した理由を聞かせてください。」
本田「この学校が僕を呼んでいたからです。」
面接官「呼んだ覚えはありません。」
本田「目の前に学校があるからさ。」
減点7

面接官「入学後にしたいことを2つ挙げてください。」
本田「はい、入学したら早速転校したいと思います。」
減点10
面接官「転校したいのなら、初めから違う学校を志望すればいいのでは?」
本田「いえ、何としてでもこの学校から転校させてください。」
減点20
面接官「もうひとつ、入学後にしたいことは?」
本田「頑張って入学式に出ることです。」
面接官「別に頑張らなくても出られますよ。」
本田「だったら頑張って卒業することです。」
面接官「それはしてくれないと困るんですが。」
本田「それも駄目ならもう何でもいいです。」
減点16

面接官「先ほどから気になっていたんですが、今日あなたが水着を着ていることに何か意味はあるのですか?」
鈴木「ええ、というより毎日これですから。」
減点30

面接官「この学校までの経路を教えてください。」
本田「駅前からバスに乗ってきました。」
面接官「何処で降りたのですか?」
本田「一面のお花畑で降りました。」
面接官「そこからここまでは徒歩で来たのですか?」
本田「ええ、ジョセフィーヌと一緒に。」
減点14

面接官「得意科目と不得意科目を教えてください。」
本田「その前にあなたの得意・不得意科目を教えてください。」
面接官「質問を返されるなんて初めてです。」
本田「さあ早く。」
面接官「得意なのは理科で、化学物質の変化などに興味があるからです。
    苦手なのは数学で、微分・積分のあたりでわけが分からなくなったからです。」
本田「じゃぁ僕もそれで。」
減点49

面接官「中学時代の部活は?」
本田「ペットボトル部です。」
面接官「初耳なので活動内容を教えてください。」
本田「ペットボトルを必死に潰していて、3年間の成果でとうとう厚さ2cmまで潰せるようになりました。」
面接官「それは有意義なものでしたか?」
本田「全然。」
減点34

面接官「趣味は何ですか?」
本田「アキレス腱を伸ばすことです。」
減点56

面接官「特技は何ですか?」
本田「剣道です。幼稚園の頃から毎週日曜日に通い始めて、先日の県大会ではベスト3まで進みました。」
面接官「この学校にも剣道部はありますが、入学後に入部する気はありますか?」
本田「すいません全部ウソです。」
減点95

面接官「私のことどう思ってますか?」
本田「大嫌いです。」
減点103

面接官「それではこれで面接を終了します、お疲れ様でした。」
本田「ありがとうございました。」
ガラガラ…バタン

ガラガラ
本田「よろしくお願いします。」
減点500

彼の面接点数は空前絶後の数字をたたき出した。




 
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