高校生

俺の名は「横田哲」、何かとスーパーな高校生だ。
クラスでは数々の偉業を成し遂げ、あだ名は「ベジータ」。
偉業といっても、ガムを一度に20枚一緒にして噛んだり、上履きの裏にガビョウを刺しまくっている程度である。

メキョラ「おい哲、コンビニ行こうぜ。」
哲「俺今日財布忘れちゃったんだ。」
コイツはメキョラ、実名ゴラマ・G・メキョラ。
メキョラ「じゃぁコンビニで財布買えよ。」
哲「何をわけのわかんないこと言ってるんだ。」
メキョラ「ところでツタンカーメンってラーメン?」
哲「もうどっか行ってくれ。」

4時間目が終了して昼休みになった。
俺は読みかけだった「トイレそれはあなた」という本を読み終えることにした。
これは昨年のベストセラーで一世を風靡した傑作らしい。
ガンダム「哲〜、弁当食おう。」
哲「もうさっきの休み時間に食っちゃったよ。」
彼の名はガンダム、実名ガン橋ダム助、俗に言うガンダムマニア。
男子バスケ部の永遠なるキングオブベンチだ。
ガンダム「何読んでるの?」
哲「トイレそれはあなた。」
ガンダム「そんな酷いこと言われたの初めてだよ。」
何か勘違いされた。

哲「しまった、今日の5時間目は英単語テストだった!」
ガンダム「今日の範囲はp.58からp.877までだよ。」
哲「何そのタウンページ級のページの多さ。」

ガンダム「あっ、先生きた!」
ガラガラという音とともに教室に入ってきたこのやせ細ったクマのような人間こそが、英語担当の谷村である。
あまりにも顔がクマに似ているために「グリズリー」と呼ばれていて、
近頃ではクマの血が流れているのではないかとも言われている。
谷村「では答え合わせをします。」
生徒「先生、まだ問題用紙すら配られてません。」
谷村「もう帰る。」
谷村は教卓に立ってから5秒で教室を去った、奴は最近精神的にかなり不安定らしい。

5時間目は欠講になった

放課後、俺は部活があったのですぐさま着替えて校庭に出た。
言い忘れていたが俺は陸上部であり、走り幅跳びをやっていて最高記録は6m58cm。まあまあイケてる方だと思う。
部活が始まるまでの時間に俺はちょっと体を慣らそうと思い、
一発跳んでみようと思ったのだが、何故か砂場が見当たらない。
哲「砂場がない、見えないだけか?っていうか見えないってどういうこと?」

16時を過ぎると、ナポレオン山崎が体育教官室から一輪車に乗って出現した。
彼は陸上部の顧問であるが、陸上に関しての知識はもちろん、
あらゆる分野において能力が微生物レベルであり、できることといえば深呼吸程度だ。
哲「先生、砂場が見当たらないんですけど。」
ナポレオン「目ではない、心の鼻で見るのだ。」
哲「鼻ですか。」
ナポレオン「そう、鼻。かなり鼻。激しく鼻。グレイトに鼻。」
哲「今日までありがとうございました。」
前々から思っていたがついに退部を決意した。

家に帰ってからは勉強する気になるはずもなく、一人でトランプをやって一夜を明かした。




 
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